幼少期の英語教育 ②~理論・実践編~ |
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2017年 06月 24日
前の記事『幼少期の英語教育~理論編~』において、英語教育は早ければ早いほどいいのかについて持論を展開してみました。これについては、日本語でも賛否た~くさんの本が出ていますので、やはり自分が納得する理論を見つけるのが大事ですね。今回は、前回私が述べた理由の一つ、「言語習得には本物の人間とのインターアクション(インタラクション)が必要」という部分について考えます。
これは心理学の分野でも言語学の分野でも研究されています。Jacque Sachs(1981)らの研究によると、ジムという少年は耳の聞こえない両親の元に生まれた健聴の子で、音声言語との接触はTVだけで、常に見ていたそうです。ジムの言語習得状況は、3歳9か月で年齢基準から大きく下回っていたそうですが、大人と会話練習を始めたところ、4歳2か月になる頃には普通になったそう。これにより、相手がTVやラジオなどのソースだけでは不十分という理論が認識されるようになったようです①。 続いて、こちらのTEDのビデオ。「もう14分も時間ないわよ!」と言わず、ぜひ見てみてください。赤ちゃんの脳で何が起こっているか知りたいでしょ? この中でも言われているように、赤ちゃんは言語習得の観点ではTVに反応しないようなんですよね~。大学で心理学の教授も同じことを言ってました。(それでも時間がない人は、こちらを読む のもアリですが、動画のほうが可愛いです!) また、幼児のDVDによる言語習得について調査した、効果なしという研究論文もあります。 Associations between Media Viewing and Language Development in Children Under Age 2 Years (これは、どうもL1の観点で検証しているように見えたので、私はイマイチ納得はできないので、あまり押しません) テレビを見すぎて親とのインターアクションが低いと、言語発達が遅れるという文献も。 A preliminary study on the relationship between characteristics of TV content and delayed speech development in young children というわけで、現在の趨勢としては、幼少期に本物の人間との関わること(インターアクション)によって言語は習得されるという意見が多いようです。ここで、勘違いしないで欲しいのは、最初から同時バイリンガルや継起バイリンガル(2つ目を後から学ぶ)というのが子供にとって困難だとかいう、認知発達の邪魔になるという根拠もまたないということです。ハンターTESOLからも、このポスター転載してね!ってメールもきました。ちょっと字が小さいけど。 思うに、置かれた環境下で子供の能力は無限大ってことですよ! 散々、「人・人」言いましたが、乳幼児から子供へと成長するとメタ言語認知能力(言語を対象物として扱う能力)が向上するので、その時に読書やTVで得た知識が語彙となって習得されることも忘れてはなりません。(私は子供の頃、テレビ&マンガっ子でした。)つまり、テレビや音声教材が悪いということではなく、何らかの効果はあるわけです。それが、いつからやればいいとか効果的、そういことがなかなか実験できないのが現実なのかも。ちなみに、大人は問題解決能力が備わっているので、それによって文法中心の言語習得ができるのね。 というわけで、私としては、別に無理して高い教材を赤ちゃんのために買うよりは、そのお金を貯めておいて、子供が小学校高学年になったら「1週間親子留学」してみるとか(海外じゃなくても、福生の米軍基地に留学する国内留学なんかもあるのよ)、ある程度成長してから語学学校に行かせるとかの方が、生人間と関れていいんじゃないと思ってます。お母さんが日本語で絵本を読んであげて、それをYouTubeなんかで英語で探してきて、夕飯支度してる間にバックミュージックにかけておいてみるとかもどう? はらぺこ青虫とか、好きな子多いじゃん。Kids bookってYou Tubeに入れたら、沢山の朗読が出てきます。 ディズニーでABCフォニックスを学ぶとかも。 無理にやらせるより、こんな風に、無料で手に入る「インプット」教材を活用して、子供が英語好きそうだったらもっと投資するでいいような?親も一緒にこれを機に学べるよね。もちろん、販売されているものは、使いやすいとか、語りかけるように作られているとかメリットもあるので、もちろん買うことを否定しているわけではありません。私は今は外野の人間なので、子供産まれたらソッコー買うかもしれない(笑)。言語習得はそう簡単に実験できるものでもないので、You Tube使って、全然効果ないかもしれないし、無料で伸ばせるかもしれない、結果論に頼るしかない部分が大きいです。 ネイティブの発音になったからといって、英語の「成績」や「会話力(中身)」が上がるわけではありません。5年生から教科になることで、英語嫌いの子が増えるかもしれません。英語習得の最終ゴールは何なのか、どうなる日本の英語教育?ですね。 ちなみに私は英語は中学生で始めたので、アルファベット習って初めて学校の和式トイレの「TOTO」がトートーと読むとわかって感動しました。小学生の頃はただの絵(ロゴ)だと思っていたので。。。 References ① Lightbown, P. M., & Spada, N. (2006). How languages are learned. Oxford: University Press.
by hmikko529
| 2017-06-24 21:11
| 第二言語習得論(SLA)
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